語り部の独りカタリ

國立 照のブログです。呟きに似た独り言です

青い薔薇と聖なる夜

クリスマスイブの深夜に見知らぬ方からプレゼントを

いただいた。


長い話だけれど、昨日の深夜のこと。

帰り道の電車に40代ぐらいかな…夫婦が乗車された。

私の隣の席が一つ空いていて、

旦那さんは奥様を座らせると

「オレはあっちで立つよ」と

窓側へ行かれてしまった。

折角のクリスマスイブの夜。

二人隣同士で座れるように私は席を譲り向かい側の一人席へと移り、旦那さんがすわると電車は発車した。


ノートを見つめていた私だったが

視線をあげると

二人はショッピングで購入した袋を覗いていた。プレゼントを開けながら、肩を並べて会話する二人。仲睦まじい光景に思わず自分も笑顔になった。

ふと、奥さんと目が合う。

彼女も満面の笑みだった。


電車を降りる際

「すみません」と声が。

「ありがとうございました。これ…」

振り返ると奥さんが紙袋を渡そうとドアに来られていた。

「…あ、でも」

「いいの、二つあるから」

背中を優しく押されて電車を降りる。

一瞬の出来事で、

思わず人目気にせず

「メリークリスマス…!!」とホームで叫んでいた。


後で小箱を開けると『ブルーローズ』のブリザードフラワー。

花言葉は『奇跡、神の祝福、夢かなう』

青いバラは不可能と言われていた時代からどれくらい経ったのか。


私にとって青いバラは『理想』だ。

いつも理想で走る自分、そして幻想のような現実と戦ってる。

そんな花を聖夜に見知らぬ方からプレゼントしていただいた。

なぜだろう。

小さな奇跡は、どこから運ばれてくるのか。

そして、いつもそれは大きな力となって私を生かしてくれる。


あの時、命を捨てず生きててよかった…と。

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