心と感情
心が騒めく。
心の海に感情の波が立つ。
立った波の原因を探そうと
私は海に潜った。
しかし、押し寄せる波に飲まれ
海の水に自身の呼吸を乱して
溺れてしまった。
恐怖で多少もがいたが
水の力は強い。
次第に力がなくなり、
波にも逆らえなくなり
抵抗をやめざるおえず
眠るように身体を預けた。
その時、私の目は開いた。
早朝の空に浮かぶ白月が如く
体が浮いて、溺れずに済むことに
気がついた。
潮の満ち引きが、なぜ起こるのか。
知りたかった。
しかしながら
誰もが立った波を解明せずとも生きている。
月を見上げて
私は笑った。
力なきこの体にかわり
波も海も私の味方となる。
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