語り部の独りカタリ

國立 照のブログです。呟きに似た独り言です

國立、北海道へ飛ぶ(1)

フクロウの神様の勧めか北海道へ ーその1ー

さて、前回から引き継ぎましたフクロウ様と不思議な体験。

2016年の6月。

アイヌのフクロウ様に繋がり始めたのはこのころでしょうか。


國立、急に北海道へ行くことを決意します。


何故北海道か。


いや本当に偶然なんですが、演目に関わる話ということで

北海道へ飛んだ時の長い話を何回かに分けてさせてください。


國立、北海道へ飛ぶ


この頃は私は、プライベートがひどい状態(今でも微妙ですが)で

恩師の死と家庭崩壊を機に、

追い討ちをかけるかのように霊的な現象が次々と起こっておりました。

(この話もいつか書いて笑い話にできたらいいなぁ)


もともと自分の経験しか信じない私は

正直、スピリチュアルだ、奇跡だ、なんて可愛らしく言ってられなくてですね。

わけも分からず大反発したんです。

一種のパニック状態ですね。


”理屈抜きのことが次々と起こるにはそれなりの訳が欲しい‥!”


理屈抜きのことに理由が欲しいなんて、ちぐはぐで恥ずかしくなりますね;

しかし、もう我慢ならないと一線を超えた私は


「霊能力者に直接聞きに行って真偽を確かめてやる」


とやばそうな霊能力者に会いに行こうと

北海道へ格安2800円の航空チケットを取り一泊二日で帰ってくるという

強行な旅を企てました。


企画を立て夜は札幌の親族の人に一泊させて頂く、

ここまで順調だったのですが。


肝心の霊能力者さんに会うことを

断念せざるおえない事情ができてキャンセルすることに。


「え? 私、なんのために北海道に行くのさ?」


しかし成田発の航空券は購入してしまった、もったいない。

仕方なく、飛行機へと乗って北海道へ飛びましたよ。。。ええ


予定が白紙のままに


ぶらり予定無し旅 in 北海道


6月の北海道は天気も曇りでまだ、肌寒かった。

あてにしていた予定は消えてしまい途方にくれる。


よくよく考えてみると24年の私の人生

予定が全くない状態で生きたことなんて、今までなかったんじゃないか?


胸に冷たい風のような虚しさが通る。

新千歳空港で朝モス(バーガー)を食べながら

親戚との待ち合わせの夕方までどうするかを考えていた。


しかしながら、ひとり旅もほぼしない私は何も思いつかず

暖かいスープを片手にため息を漏らした。


「とりあえず札幌駅周辺を散策しよう」


とまぁ、こんな形で北海道へとやってきた國立。

困った挙句に取った行動は観光(ひねりなしのスタンダード)


そして札幌へと電車を乗り継ぎやってくると、

予想以上に人がいるんです。

ゴールデンウィークも過ぎてるし

観光客も少ないだろうとたかを括っていたのですが

これでは都会となんら変わらない。


「どうせなら、静かな一人の時間が欲しい‥自然の多いところがいいな」


と人混み嫌いを発揮してふらふらっと

スマホで検索した公園、

少し離れた円山公園へまた電車を乗り継いで足を向けました。



北海道神宮の神社で雨宿り


円山公園駅を出ると

天候が急に崩れて風が強く吹き、雨がポツポツから土砂降りへ。


傘がさせないほどの悪天候になると

あっという間にずぶ濡れになり

6月とはいえ身体が冷え切ってしまい震えが止まらなくなった。


寒すぎる、暖を取らなくては。


カフェに入りたくても手短なお店も見当たらず。

取り敢えずは公園を目指す。


公園に早足でついて入ると、まるで森の中のようだった。

霧のすうっとした空気。草木の緑が鮮やかに光る。

雨で増水した小川の流れが雨音と混じり合っている。


トボトボ歩くと小さな神社が私を迎え入れてくれたようにそこにあった。

誰もいない宮。余りの寒さで雨宿りをさせていただく事に。


不思議な神社だった。

こじんまりと吹きさらしの建築にお賽銭箱が置かれ

紋の入った幕が祭殿に引かれている。

幸い誰も訪れてなかったため、床も濡れてない。


私は寒過ぎて力が入らず建物の床に正座をして雨が弱くなるのを待っていた。


傘を畳み待っていると、葉に落ちる雨の音が永遠に続くかのように思われた。

冷んやりと肺に送られる酸素もだんだん心地よくなってきていた。


時間と切り離された空間で、ぽつんとしていると

色々考える。


北海道に来て、私は何をしているんだろう。

これから感情も基盤も安定しない先をどう進めばいいんだろう。


今まで押し止めていたプライベートでの感情が

ゆっくりと蓋が開いていく。


「もう、何もかも嫌なんだよな」


と自暴自棄になっていた自分が出て来て

涙にもならない苦しい感情に虚しくなり始めた。


「このまま消えてしまいたい」


そう思った時に、吹きさらしの建物に

すうっと心地よい風が入って来た。


何故だろう。

草木がざわめいていたはずなのに

しんと静まりかえる。


「‥わかってる」


消えるなんて言って逃げられないことを

自分がよく知っているはずなのに。

どう頑張っても進むしかないと。


そう思うとまた、風が通る。

私はなんとなく大きな自然の生きる力に慰められている気がした。

厳しい一言だなぁと感じて思わざるおえなかった。


数分間だろうか。いや、もっとだったかもしれない。

雨が止むまで永遠と自分の心を洗いざらい自然の『何か』達に話していた気がする。


話終えるか否か。心が暖かくなる頃。

雨がすっと止み、身体も歩けるまでには回復していた。


「‥ありがとう」


ゆっくりと立ち上がって、一礼すると

その不思議な神社を後にした。

続く

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